【Adecco シェアHR導入事例】答えを与えず、考える力を引き出す──黒子に徹したコンサルタントが実現した3年間の組織成長
「手を動かす人は足りているが、一緒に考えてくれる"頭"が欲しい」──株式会社荏原製作所様が選んだのは単発のコンサルティングではなく、継続的な伴走型支援でした。課題に対して、答えを即答するのではなく、専門的知見と経験からアドバイスをそっと提供し、一緒に答えを導き出す。黒子に徹して、チームの成果を支援する。そんなシェアHR独特の関わり方によって、36か月という長期のお付き合いに加え、若手メンバーの確かな成長につながりました。「川村さんがいない世界は考えられない」と語る若手の言葉の背景には、どのような信頼関係があったのでしょうか。職場内で培われた信頼関係とその背景についてお伺いしました。
インタビュー協力
株式会社荏原製作所
人事統括部 人事サポート部 労務・ものづくり人財課長
古内 利和さま
株式会社荏原製作所
人事統括部 人事サポート部 労務・ものづくり人財課
橋本 和樹さま
株式会社荏原製作所
人事統括部 人事サポート部 人事サポート課
鈴木 智之さま
※役職は2025年10月現在のものです。
導入前の課題
- 若手が多く集まる人事部門の中で、経験や知見を活かして、現場と足並みをそろえて伴走してくれる頭脳が必要だった
Adeccoを選んだ決め手
- コンサルティングサービスではなく、職場の中に入って、実務を通じて業務をサポートすることに加え、取り組みを推進する上での考え方やプロセスを共有しながら、実作業においてもメンバーとして共に汗をかくこと
導入後の成果・効果
- 分野を限定することなく、人事領域における幅広い実務サポートを実施し、その中で見えた問題をメンバーと共に解決。賃金改定や昇格試験の仕組み変更等を含め、多岐にわたる取り組みを推進。若手にとってのメンター的存在として職場の役割も担う
コンサルタントではなく「伴走者」という選択
古内さまご依頼した当初、人事部門が若手中心の体制になっていたんです。正直なところ、各メンバー本当に高い能力を持っているけれども、経験不足な点があり、ちょっと不安感がありました。派遣社員が欲しいわけではなくて、メンバーと課長の間に入って、近しい立場からのサポートとか実務対応っていうのをしてほしい。それが、「手の数は足りている。ギリギリだけど。でも、一緒に考えてくれる頭が欲しい」という表現になったと思います。
橋本さま私が着任した時には、まさにその状況でした。若手メンバーが中心で、人事部門が抱えている課題が結構広範囲にわたっていたんです。若手も色々と考えるんですが、やはり人事経験をしっかり持っている人にいろいろアドバイスをもらった方が良いという意見がありました。
じゃあ、コンサルでいいじゃないかという話もありました。しかし、特に重要だったのが「一緒に入ってもらえる」ということなんです。コンサルだとどうしても社外に構えるという形になってしまうんですが、アデコさんのサービスは、一緒に手を動かしてもらえます。
古内さま色々と変えていこうというタイミングだったということもあります。今までと同じことをオペレーションでやっていくだけではなく、新しいことをやっていくとか、他社はこうだとか、こういうふうに考えるべきだというところを、若手のメンバーに色々教えてもらいながら進めるというのがすごく重要だったと思います。

川村私が参画させていただいて、3年が経過しましたが、何か変わったと感じることはありますか?
橋本さましっかりと施策が進んでいるというところが大きいと思います。例えば、昇格試験の方針やオペレーションをどうしていくかというところは、川村さんのアドバイスをもらいながら変えていきました。自分たちだけでは持っていない、新しい切り口でアドバイスをもらえて、それによって取り組みが改善されたり、問題なく進んでいることは、とても大きいです。
古内さま私が一番大きな成果だと思っているのは、メンターのように関わっていただいていることです。本当は、私が全部相談を受ければ良いのですが、なかなかそうはいかない中で、川村さんが1on1をしてくれたりと、メンバーに伴走してくれているのもすごく感謝しています。それで、彼らが悩んでいることが改善したり、進んだりということがすごくあると感じています。
メンターとしての役割:若手を支える「斜めの存在」
古内さまメンバーは、一人で悩んでいる時もあると思います。それは自分の業務に限ったことだけでなく、人事のあり方も含めて、いろいろな悩みを抱えています。なんでこんなに忙しいのとか、なんでこんなにやることがいっぱいあるのとか、そういうこともあると思います。
私も話を聞きますが、川村さんが聞いてくれて「こうじゃないか」と言ってくれると、ほっとしている若手が多いです。社内の人間じゃない川村さんがメンターになることで、話しやすいんでしょうね。ちょうど話しやすい世代で、よく聞いてくれる。不満を言っても受け入れてくれる。だから私も「川村さんに聞いてみたら」って言いますよ(笑)。
鈴木さま今の人事は、川村さんぐらいの年齢層の人がいないんです。30代後半から40代の戦略系企画系人事が、組織にいなくて。もちろん、古内さんに頼りはしますが、それ以外のよりどころも求めますよね。だから話しやすかったです。コンサルさんは理想形を説明してくれますが、川村さんは我々がどうしたいかを尊重してくれる。早いタイミングで割って入らないんです。

橋本さまメンバーが熟考して煮詰まった時に助け船を出してくれる。いきなり答えを出すんじゃなく、チームの中でどういう答えに持っていくのかなという様子を見てから動いてくれます。
古内さま私からするともっと言ってほしい時もあるんですよ(笑)。
でも私や川村さんが経験談を話すと、メンバーは「そうですね」って納得しちゃう。自分が考えたという経験にならないですからね。メンバーが自分たちでできるところまで考えて、最後にアドバイスで「これとこれだったらこうじゃない?」と示唆を与える。答えを明示しないことで、若手が何も考えずに頼りきりになるのを防げます。答えを与えられてばかりでは、成長には繋がらない。だから人材育成的にも貢献してもらっていると思います。
橋本さま私も結構そうしたサポートをいただきました。考えて、メンバーで話し合ったりして、話が進んでいるけれど、川村さんにアドバイスをもらうと、「確かにそういう視点もあったな」と、うまい感じで軌道修正してもらっているという感覚があります。

深く入り込んだ実務支援
川村鈴木さんとは、長くご一緒させていただいていますね。
鈴木さまそうですね。多分、最初から現在も、一番多く一緒に仕事をしているんじゃないかなと思います。当初は、人手も足りなくて、私も結構いっぱいいっぱいだったんです。労務のチームに入ったんですが、先輩もいなくて、私がリードするような形で。川村さんが伴走をしながら、同じ目線に立って考えてくれたりしていました。
川村そうでしたね。毎日のようにミーティングをしていました。

鈴木さま賃金制度の改定を検討するにも、前任の担当者がいなかったので、現在の賃金制度にどういう背景があって、どうしてこの仕組みになっているか、といった現状把握を進めていき、そのうえでこの後どうしていくかについて一緒に考えていきました。
毎日だいたい1、2時間くらい話をして、そのあとに、「ちょっと10分いいですか」と。気軽にお願いして、そこからさらに付き合っていただいて。そういった関係性がとてもありがたかったです。業務面でも助けられましたし、人間性も含めてすごく育てられたなと今ひしひしと感じます。
古内さまそうした制度改定のような取り組みを進めようとすると、昔の人事制度から振り返る必要があります。二人がまだ入社していない時代の話なんですが。そこから振り返る必要性について、川村さんがそのやり方を教えているというよりも、プロセスを見せることで学ばせているというように思います。
ひとつのことを進める際、その点を見て作業をするのではなく、それによって影響を受ける部分を網羅的につぶしていく、そうしないと、報酬改定で「いくら上げましょう」となったら、ただ単純にその金額を上げればいいとなってしまう。
橋本さま上げ方も色々あるし、起こる歪みもある。
古内さまその時に、実は背景を知らないと判断できないとか、影響が出る範囲を考えておくとか。どこかに歪みが出てくるのか、その歪みも考えながらやっていくとか。物事の構成とかプロセス、組み解き方のようなところは自然に学ばせてもらっているんじゃないでしょうか。
川村昇格試験についても、お手伝いさせていただきました。
橋本さま昇格試験のコンテンツの一部にグループディスカッションがあります。昇格試験を受けるメンバーがグループに分かれて、一つのテーマで討議をする。その討議をアセスメントしていますが、これまではすべて人事がアセスメントをしていました。

古内さま人事側のメンバーのスケジュール調整も大変ですし、時間もそれなりにかかる。さらに、アセスメントといっても知っている人だったり、相手の事情を知っている人が評価するので、下駄をはかせてしまったり、逆に脱がせてしまったり、本来のアセスメントとは違う評価になってしまう可能性もある。公平性をどう保つかという点で議論を重ねていました。
橋本さま「外部の客観的な目を入れる」ことをご提案してくださって。ただ外部に委託するということではなく、そこに至るまでのステップも、ものすごく細かく一緒につくってもらいました。
古内さまテーマ設定やアセスメント項目の設計、担当者への共有や目線合わせも含めて、「アセスメントを誰がやっても同じ結果になるように」と進めてもらいました。
橋本さまこの取り組みの変更は、非常に効果が高かったと思います。人事側の負荷も下がったし、結果も良い方向に働いていると思います。
川村橋本さんも鈴木さんも、実際に昇格試験を受けられましたね。
橋本さまこれまでは内側のことなので、若干不明瞭な点もあったのですが、定量的にみられるようにしていただいたことは、とてもよかったと思います。
鈴木さま納得感がありましたよ、本当に。評価軸のようなところも明確に書いてあって、最後にフィードバックもコメントもいただいていたので、「本当その通りだな」って私も改めて思いました。

育休取得を支えてくれた信頼関係
川村契約期間中に育休も取得させてもらいました。契約が終了になる、あるいは担当が代わることもありうる想定をもって育休の取得について相談させていただいたんですが、古内さんは「川村さんに戻ってきてほしい」と即答してくださいました。
古内さま昨年、川村さんから相談があって。もちろん、業務の都合もありましたが、川村さんは、チームに溶け込んでいるし、いなくなったら困る、ということが一番だったので、待つ以外の選択肢はありませんでしたね。

川村即答だったので、私も「え、いいんですか?」と聞いたように思いますが、古内さんが「全然いいよ」と答えてくださって。
古内さまそれはちょっと私らしいなと思うんですが(笑)。人事という立場もあるので、育休を否定することも当然しないですし。同じタイミングで、もう1人育休を取っていましたし。
川村御社で一緒にお仕事させていただいている方々の中にも、同じ時期にお子さんが誕生された方が多くいらっしゃって、雑談のネタが増えましたね(笑)。まさか3年でそんなことになるとは、思ってもみませんでした。
「黒子」として成果を支える:目立たないけれど確かな存在感
川村これまで3年間、人事の中で働かせていただいて、私はどういう風に社内で認識されているんでしょうか。
古内さま褒め言葉だと思ってほしいんですが、「あまり目立っていない」という感じなんですよ(笑)。

橋本さま先ほどの話じゃないですが、前に出ないんですよね、川村さんは。
古内さま「チーム」としての成果を出すことにおいて、大きな成果を出していただいています。だから「川村さんがいたからこうだったんだね」というふうには、あまり言われないんですね。
橋本さま前に出て先導して、各部署の人事に川村さんが色々喋ってまわって変えましたというんだったら、すごく目立つんでしょうが。
古内さま私はそれをすごく良いことだと思っていて、ある意味、黒子として活躍しているというか。みんなから存在は知られているんですが、スポットライトはメンバーに当たるという感じですね。私も上司に報告するので、上司も含めて成果はすごく感じているんですが、その先ではメンバーの成果として評価されていて、それが周囲に認められているというように思います。

鈴木さま一方で、人事の関係者は、みんなが川村さんを知っているような状況になっています。
古内さまそれぞれの管理職からすると、「本当に頼れる人」だと認識されていますし、部長もやはり「川村さんに聞いてみようか」という話にもなるわけです。
鈴木さま正直、川村さんが派遣契約の外部社員って思っている人がどのぐらいいるのかな。そういう感じもしない。
橋本さま私からすると、溶け込んでいるから、当たり前という感じもあるし、メンバーの一員という感じがします。みんなから頼られる存在ですし。いなくなった時のことを考えると結構不安ですよね。
鈴木さまそうなった場合、より一層自分たちががんばらなきゃな、とは思いますが。

川村ありがとうございます。しかし、人事は今後もどんどん進化してきますよね。
古内さま会社としても変化のときです。社長が変わり、人事への期待は大きいと思っています。
人的資本経営もそうですし、育成や採用、キャリア形成、そもそも人事制度ってどうなんだという話もありますし。課題はすごく多い。
橋本さまその中で、変わらずに関わっていただきたいですし、サポートしていただきながら進めていきたいです。
古内さまそれこそ専門的な知見やアドバイスも、場合によっては実務もどんどん入ってもらうこともあるかもしれません。そして、若手が多いという状況は変わらないので、人材育成的な側面、サポートに関しては、継続的にやってもらいたいと思っています。
伴走型支援によって得られたこと
川村荏原製作所様だけでなく、同じような課題を抱えている企業もたくさんいらっしゃると思うんですよね。
古内さまそうですね。うちの場合、いろんな偶然が重なって、良い成果が出ているところはあると思います。タイミングもあるでしょうし、川村さんの人柄も大きい。そして、若手が多くて、やることが広範囲という状況が、まさにシェアHRがぴったりはまったところもあると思います。
橋本さま川村さんがいることで、チーム全体が安定しています。みんなにとって、本当に頼りになる存在です。これからも一緒に、人事を良くしていきたいです。普通の派遣じゃない、でもザ・コンサルじゃない、という形で。
古内さま「このプロジェクトだけやってください」というお願いの仕方をしていないんですよね。プロジェクトというのは、ある課題が表出されたものだと思うんですが、もう一段階下の課題のところに向き合っているからこそ、いろんなプロジェクトが紐づいてくるんだと思います。
そして、ちょっと言葉を選ばずに言うと、川村さんは、すごく使い勝手が良いです(笑)。
ちょっと、薬味のような。わさびみたいな(笑)。
橋本さま良いスパイスでもありますよね(笑)。
川村私、わさびですか?(笑)

古内さま専門性がある部分のみに特化するわけでもないし、ただ手を動かすわけでもないし、だけどコンサルでもないし。そういう塩梅がいいんですよね。メンターとしても機能してくれていて。
鈴木さま一緒に入り込んでくる人だけど、社員じゃない。でもいいお兄ちゃん、お父さんみたいな、そのメンターになってくれる。
古内さま同じような悩みを抱えている会社さんがあるなら、こういう支援のされ方もあるよ、と選択肢を教えてあげたいですね。
※インタビュー内容は、2025年10月時点の取材にもとづき掲載しています。

株式会社荏原製作所様 ご紹介
- 事業概要:ポンプ・タービン等の風水力機械、浄水設備・排水処理装置等の環境装置・設備、半導体製造装置等の製造
- https://www.ebara.com/jp-ja/
アデコ株式会社 シェアHRコンサルタント紹介

(アデコ株式会社 コンサルティング事業本部 HRソリューション部 シェアHR課)
人事職15年の経験のなかで、組織開発や採用、育成、労務含む人事領域全般に豊富な経験を持つ。また、複数の企業において人事セクション立ち上げを経験、ゼロから新たな環境をつくっていくこと、経営・マネジャー・メンバー様々な立場のカウンターパートと関係性を構築し、連携をスムーズに行うことに長けている。併せて、2級キャリアコンサルティング技能士資格を持ち、キャリアカウンセラーとしても熟練スキルを持つとともに、研修講師・ファシリテーターとしての経験も多く持つ。
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